2011年01月29日

Twilight Express

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クリスマスの翌日、一路北海道へ。つい先日訪れたの沖縄の余韻もあり、千歳
空港に到着しても北国に着いた実感がなかったのですが、それもつかの間。
一歩建物の外に出れば大雪と氷点下の空気で道もカチカチ。アイススケートの
ようにつるつるとすべりながら歩けば、ここはまさに北国!しっかり冬の北海
道を満喫した二日間ですが、最終日に旅のメインイベントが待っていました。
それは…憧れの寝台列車、トワイライトエクスプレスへの乗車!この度、私の
たっての希望でようやく乗ることができました。札幌から京都まで24時間。
夜汽車に乗って旅をしめくくることができるなんて、我ながらロマンに溢れる
最高のプランです。
深緑が印象的な車体に今は珍しい食堂車もついています。車窓から見える風景
は進むごとに変わり、一瞬足りとも目を離せません。
夕暮れに紅く染まる雪原、真夜中に仄かにともる駅舎の灯り。出口の見えない
深い森、荒ぶる日本海。まるで夢の中のような風景を背に、列車は夜の闇をす
りぬけて、森や海の間を木枯らしのように走って行くのでした。
日が昇る少し前、ふっと目の前になにも見えない場所が広がりました。灯りも
音もなにもなく、ただ気配だけが支配しているような不思議な場所。古い神話
やおとぎ話はきっとぜんぶ本当の話だったのかもと、すいこまれそうな深い闇
に思わず息をのみ、考えてしまうのでした。大昔に誰かが暮らした土地、今も
誰かが暮らす土地。私の知らない土地と暮らしが確かにそこにあるのだと、当
たり前だけれど、忘れてはならない大切なことを強く実感した旅でした。

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京都で列車を降り、終着駅の大阪に向かう列車と車掌さんにありがとうと告げ
て、その姿が見えなくなるまでお見送り。札幌から京都、約1500キロの旅は
私に大きな感動を残し、幕を閉じました。
24時間飽きることなく車窓を見つめていた私。寝不足で翌日は使いものになら
なかったことは、言うまでもありません。

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posted by matsuge at 18:40 | | 更新情報をチェックする

2011年01月01日

沖縄やんばるの旅

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2010年の秋冬、アトリエまつげのふたりは多くの旅を経験しました。
秋には小豆島、道後に。そして冬には沖縄、北海道に。日本の端から端へと
長い移動を続けた旅でした。今回は沖縄のやんばるの旅についてのお話です。

今回旅したやんばるは沖縄本島の北部、亜熱帯の森が広がる自然豊かな村々
です。陽を浴びて白くまっすぐのびる道、風にしなる背の高い草、濃い緑が
重なるように茂る森、珊瑚の粒子できらきらと光る白い砂浜。
やんばるの自然が持つ、強くてしなやかな力は圧倒的です。ただ身をまかせ
ていれば、気配だけで静かに心を満たしてしまうような土地でした。

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そして今回の旅で、どうしても訪れてみたかったのが、やちむんの里です。
ぽってりと厚く、おおらかでシンプルな焼き物はやちむんとよばれ、島で長
年親しまれてきたうつわです。どれも沖縄の風土そのものを表現しているよ
うで、その制作現場にわたしはずっと興味がありました。

やんばるからバスに揺られて二時間。
島の中部、読谷村にある窯元はまさに職人の村で、青空に使い込まれた昇り
釜がよく映えます。共同売店では、おばあと黄色いわんこが店先で静かにむ
かえてくれました。ちょうど器を選んでいるときに職人さんにお会いしたの
ですが、その無骨な後ろ姿はどことなくやちむんに似ていて、うつわを抱え
ながらとても温かい気持ちで村を後にしたのでした。
今度はぜひ、やちむんの里で年に一度開かれる陶器市に訪れたいものです。
posted by matsuge at 19:00 | | 更新情報をチェックする

新年のごあいさつ

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あけましておめでとうございます。
本年もアトリエまつげをよろしくお願いいたします。
posted by matsuge at 15:01 | ごあいさつ | 更新情報をチェックする
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