展覧会をすると、「何で描いているんですか?」とよく聞かれます。
僕はだいたいこれ、いわゆる「つけペン」というやつです。
面相筆やマーカーも併用します。
彩色はパソコンですることが多いですし、実際に展示しているものは印刷
したものがほとんどなのですが、原画の段階では「紙にインク」というス
タイルでずっと制作しています。
面相筆は千円以上で狸かイタチの毛のもの、マーカーはポスカ、ペン先は
ニッコーかタチカワ。
この辺はゆるめのこだわり。問題はインクです。
以前は「ハヤシインキ」というメーカーのものを使用していたのですが、
2年ほど前にまさかの生産中止。
これは困った。インクの種類によって、線の太さやにじみ具合とか、色々
ニュアンスが変わってしまいます。インクの良し悪しというより、相性の
問題です。
とりあえず試してみた某メーカーのものはインクが固くてボツ。良いイン
クなのですが、相性が良くなかったのです。
そんなときにたまたま手に取ったのが、ART COLORの「漫画インク」。

商品名に押されて敬遠していたのですが、ダメモトで使ってみると意外に
も絶妙な描き味。新しい相棒の証としてモチーフにもしてみました。
そんなこんな、実は色々な細かいこだわりの積み重ねで絵が出来て行くの
です。自分でもこうして文章にしてみると細かいなあと思います。
最近はガラスペンにも挑戦中。難しいですがなかなか面白い線が引けます。
あと、気になっているのですが京都に移住してきてから、関東にいた時と
同じメーカー、同じ道具、同じ紙を使っていても微妙に線がにじむ気がし
ています。気のせいと言われればそれですむ範囲ですが。
情報をお持ちの方がいたら教えて下さい!