2012年10月19日

金木犀のはな

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ごぶさたしています。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
日誌の更新がずっと滞っていて、ここをひらくとまさに浦島太郎状態。
その間も、アトリエまつげのふたりは日々、食べ、寝て、はたらき、
絵を描いて、電車に乗って、北へ南へと旅に出ていました。

気がつけばもう晩秋です。
私は金木犀の花の香りが大好きで、町にその甘い香りが漂うと、胸が
きゅっとしめつけられるような不思議な感覚になります。
心身ともにくたくたになるまで会社で働いていた頃、通勤途中でみつ
けた金木犀の花の小さな枝をペットボトルのふたに張った水に入れて、
デスクの隅に置き、作業をしていたことがありました。
殺伐とした空気が少しだけ和らぐようで、とても私は気に入っていた
のですが、慌ただしさに埋もれるように、誰かが私のデスクに投げた
資料の下で、すぐにくしゃりと押しつぶされてしまいました。
その花の姿が当時の情けない自分の姿と重なって、人知れず落ち込ん
だものです。
人に寄り添ってデザインをする、という強い理想を持っていたからで
しょうか。自分のしていることが、ほんの小さな花を愛でることさえ
許されない仕事なのかと思うと、とても悔しくて、こっそり非常階段
で泣きました。
今も秋になると胸がきゅっとなるのは、あの頃のつらい気持ちを思い
出すから、なのかもしれません。
京都で暮らすようになり、金木犀の香りが東京のそれより何倍も強い
ことに最初は驚きました。どこか野性的で、秋を濃縮したような複雑
な香り。京都の植物はとても強いのです。

Tae.
posted by matsuge at 17:25 | 日々 | 更新情報をチェックする

2011年07月24日

下鴨神社でみたらし祭り

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京都の暑い夏がはじまり、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
喫茶えぜこでの展覧会を終え、ほっと一息ついた私たち。
慌ただしい日々の中にもうるおいを!ということで、昨日はふたりで下鴨
神社のみたらし祭りに行って参りました。

みたらし祭りといえば、御手洗池の中に足をひたすことで無病息災を祈願
するという、下鴨神社の夏の風物詩。そのはじまりは平安時代の厄払いか
らだそう。土用の丑の日、老若男女が下鴨神社の御手洗池を裸足ですすむ
ことから、足つけ神事ともよばれています。
京都暮らしも今年で五年目の私たち。このたび初めて、足つけ神事に参加
しました。御池に足をつけたとたん、全身にひろがる爽やかさといったら!
それはそれは、とても気分がよく、心身ともに清められたようでした。

太陽の光で輝く水面から顔を上げれば、つきぬけるような青空と深い緑。
池に集まる人たちの明るい笑い声の中にまざる蝉の声も、冷たい足とは逆
に、手につたわる蝋燭のあたたかさも、からだの中に一度に流れこんでは
するりとぬけてゆく、なんとも不思議な感覚でした。
私のからだのあらゆる感受性が、あっというまにきれいになったような、
そんな感覚。

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おじいちゃんやおばあちゃんに手をひかれて、パンツ一枚で水につかる小
さなこどもたちも多く見られ、そのはじけるような笑顔が、御池の水面を
いっそう輝かせているのでした。
今、みんなが抱える不安や哀しみを、こうしてきれいに流せたらいいのにと
思わずにはいられなかった休日の午後。
泳いだあとのような心地よい疲れは、なぜかとても懐かしい感じがしました。
posted by matsuge at 17:33 | 日々 | 更新情報をチェックする

2011年03月06日

てんらんかい開催中

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「アトリエまつげのてんらんかい」が、金曜日から始まっています。
直前まで本当にバタバタしましたが、どうにか新しい絵を取りそろえることができました。

会場になっている喫茶えぜこはとても古くて趣のある建物です。
展示作業をしていて、どんな作品でも受けとめてくれそうな懐の深さと暖かさを感じました。
私たちもえぜこにインスパイアされて、良い気持ちで創作に打ち込めたような気がします。
今回は京都の藍染め屋「嬉染居」さんの「ふきん100枚展」と同時開催となっており、とても面白い空間になっています。

今までの私たちの作品をご存知の方も、そうでない方も、是非ご覧頂ければと思います。どうぞよろしくお願い致します。

なお、DMに記載できなかったのですが、3月26日(土)は急遽店休日となりました。ご注意下さい。

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posted by matsuge at 00:31 | 日々 | 更新情報をチェックする

2010年10月16日

左京区的デート

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くるり主催の京都音楽博覧会にて大集合した、友人たちとフェスの翌日も引
き続き京都あそび。

3人の友人は、都内で仕事をしている、現役のグラフィックデザイナーです。
私たち4人の出会いとなった広告プロダクションにはもう誰も残っていませ
んが、当時お世話になったADや先輩デザイナーの近況などをどこかから耳に
し、毎度報告してくれるのも、楽しいところ。

今、友人たちを京都案内していると、とても不思議な気持ちになります。
鴨川を眺め、豊かな緑に囲まれた町を歩いていると、かつて銀座の街で深夜
まで仕事をしていたことが、まるで嘘のように感じてくるのです。
いまどんなに強く目を閉じても、銀座の華やかな灯りや満員電車、徹夜明け
の築地市場の匂い…毎日感じてきたはずの都会の空気を、すぐには思い出せ
なくなりました。思い出すのは、こまぎれのイメージばかり。蜃気楼のよう
にうつろい、つかみきれない曖昧な情景なのです。
それは京都の町が、時間をかけて私の心と体を癒してくれている証、なのか
も知れません。


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この日は友人たちの希望で、えんむすびの聖地、下鴨神社へ。
結婚適齢期をそろそろむかえ、本気のえんむすびを祈願しに来たのだとか。
下鴨神社の巫女さんに、熱心に参拝方法を聞きながら祈願している姿に、思
わず口元がほころんでしまうのでした。

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その後は北白川の猫町でランチ。どんな時でも、しゃきしゃきと笑顔で応対
してくれる女将がとても素敵なお店です。この日のランチはチキンソテーで、
とても美味でした。

腹ごなしには出町柳のデルタでの川遊びがうってつけです。デルタは、賀茂
川と高野川が合流するポイントの三角州のこと。町の子供や、大学生たちで
いつも大にぎわい。フォークソング部員も学生バーベキューもなんでもござ
れです。わたしたちも亀型や千鳥型の飛び石で遊びまくり、汗だくに…。
帰りに寄った喫茶店ではすでにくったりで、夏休みに遊びすぎた小学生状態
なのでした。

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東京へと帰る友人たちを見送れば、私の心もまっすぐ秋へと向かうようです。
とても楽しい三日間でした。また来年、京都で会おう!

posted by matsuge at 18:24 | 日々 | 更新情報をチェックする

くるりと京都音楽博覧会

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ようやく秋の訪れを感じ始めた九月の終わり、京都音楽博覧会へ。
2007年に始まったミュージシャンくるり主催の音楽野外フェスも、今年で4
回目をむかえました。まつげが京都生活をスタートさせたのも、同じ2007年
のこと。

くるりの音楽を通して、京都の町や暮らしをぼんやりと思い描いて、憧れて
いたものです。くるりのライブに足を運ぶ度、彼らの音楽をどんどん好きに
なりました。いつか、京都で演奏するくるりに会いたい。その思いもどんど
んふくらみました。
ついにその夢を叶えたのは、4年前の京都音楽博覧会の初年度のことでした。
秋風の吹く梅小路公園で聞いたくるりの音楽は、とても優しく、新しい生活
への不安や、遠く離れた故郷への思いで張りつめていた私の背中を、そっと
なでてくれたような気がしました。

あれから4年。毎年欠かさず京都音楽博覧会に参加してきました。
突然の雨でびしょぬれになることも、強い陽射しで熱中症になることも、毎年
恒例のこと。気候に動じず、音楽に身をまかせ、お弁当を食べながらゆったり
と過ごすのが、いいのです。

年に一度、このフェスで大好きな友人たちと再会できることも、楽しみのひと
つです。私が東京でグラフィックデザインの仕事をしていた時の会社の同僚た
ちなのですが、音楽の好みや趣味が驚くほど合い、いつの間にか仲良くなって
いたメンバーです。仕事で毎日苦楽を共にしてきた友人たちと、まさか京都で
毎年再会することになるとは、当時は想像もつきませんでしたが…。

その友人たちと今年も京都で集結!
思わず立ち上がる音楽も、うっかり寝込んでしまう音楽もなぜか一緒。そんな
貴重な友人たちとの京都あそびは、翌日へと続きます。


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今年の音博で聞いた、くるりの「坂道」。
梅小路公園で夜風にあたりながら感じた、ほんの少しのセンチメンタル。

posted by matsuge at 14:30 | 日々 | 更新情報をチェックする

2010年08月20日

下鴨古本市

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京都の夏といえば、祇園祭、下鴨古本市、五山送り火。
祇園祭は夏の始まりを、五山送り火は夏の終わりを、それぞれに強く感じる
ことができます。まつげのふたりが、毎年とても大切にしている行事です。
とくに下鴨古本市は、京都に暮らす前からのふたりの思い出がつまっている
場所。真夏の季節になれば自然と思い出します。
まずは入り口付近でかき氷を調達。片手にうちわ、もう片手にかき氷を抱え
ていざ、本の海へ!
体のほてりを感じながら、それぞれの好みの店をふーらふらと泳ぐように歩
きます。新しい作品にむけての参考書や、掘り出しものの図案集。欲しいも
のは次から次へと、あふれるように出てくるものです。
下鴨神社でお参り後、往路でチェックした本を買いつつ、のたりのたりと帰
路につくのも、お決まりのコースです。
小川のせせらぎに耳をすませ、つややかな緑のしたで深呼吸をすれば、から
だじゅうに満ちる、木漏れ日の輝き。
posted by matsuge at 19:37 | Comment(0) | 日々 | 更新情報をチェックする

2010年08月19日

野球観戦

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夏休みがはじまり、さまざまな行事を計画しているまつげのふたり。
お盆の里帰りもかねて、まず最初に向かった先は横浜スタジアムです。私の強い希望で東京ヤクルト対横浜ベイスターズ戦の観戦へ。私は生まれも育ちも湘南なので、どう考えてもベイスターズの応援に、と思われるはずですが…。
大好きな青木選手のユニフォームを着用し、ヤクルト帽を持参。我ながら完璧。
そう、私はヤクルトファンなのであります。
この日、活躍する青木選手に熱視線を送る私の横で、なんともいえない存在感を放つ先輩ファンに遭遇しました。ユニフォームから見てもかなり年季が入っていらっしゃる!
寡黙ながらも、選手たちを叱咤激励する先輩を見て、私はまだまだだと実感する夜でありました。
ファンの熱い応援あってか、ヤクルトは快勝。驚異の10連勝へと続くわけです。
その後、実家にて聞かされた小話により、私にヤクルトスワローズとの深い縁があることがわかるのですが…この話はそっと、私の胸のうちに。

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posted by matsuge at 16:50 | Comment(0) | 日々 | 更新情報をチェックする
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